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コーヒーくんの今夜も眠れない

勝てば高揚、負ければ悔恨。眠れぬ毎日。そんな私はコーヒーくん。

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コーヒーくん 涙・涙・涙

 今日は泣いた。
 泣けてきてしょうがなかった。

 本当におめでとう。
 本当に頑張った。

 久しぶりにブログ書きたいな。と思ったけれど、上手く綴れない。
 何から書いていいかもわからない。
 だから、思いついた事を、ドンドン書いていこうと思う。

 
 ”彼女”を初めて知ったのは、LPSAのアマチュア大会。
 各ブロックの予選を勝ち抜き、当時駒込のサロンで決勝大会が行われた時。

 当時は成田弥穂さんが、プロ棋士を次々になぎ倒し、
 女流棋界にアマチュア旋風を巻き起こしていた。
 その大会で”彼女”は残念ながら負けてしまったものの、
 インタビュー動画では非常に悔しそうにしていたのを覚えている。

 その時の印象は「強くなりそうだな。」と純粋に思った。
 
 優勝者もそれ以外の参加者も、全国大会まで出て、
 プロ棋士の前で将棋を指せれば、そりゃ嬉しい。皆笑顔。
 でも、彼女だけは自分の実力を出しきれずに、
 納得していない表情を浮かべていたからだ。
 
 「根性ありそうだな。 良い原石かもしれないな。」
 そんな感じで、妙に印象に残った。


 それから、色々な困難に見舞われながらも、”彼女”はタイトルを獲った。
 これが泣かずにいられるか。

 浴びるほど飲みたい。
 叫ぶほど泣きたい。

 
 LPSAのアマチュア大会から程なくして、彼女はLPSA所属のツアー女子プロになった。
 その頃から”彼女”はブログを書き始め、ファンとの交流も仕事となった。

 私は、よく記事を読んでコメントしていた。
 まだまだ新人の棋士らしく、色んなものを勉強し、吸収していた。

 振り飛車党だった”彼女”が、居飛車の勉強を始めたのもこの頃で、
 本当に基礎の基礎から勉強していた。
 半端な努力じゃ務まらないだろうなぁと、少し同情めいた気持ちも湧いたくらい。
 それでも、若さをバネにすくすくと成長していった。


 そんな”彼女”は、不幸にも時代の流れに、翻弄されたこともあった。
 あまり詳細は書きたくないが、彼女の存在意義すら否定されかかった時があった。

 当時、”彼女”はLPSAのサロンで、定期的に指導対局を行っていた。
 いつも元気よく、笑顔で我々に接してくれていた彼女も、
 この時だけは、少し参っていた。
 
 そんなときでも、我々に頑張って、笑顔を向けてくれていた。
 痛々しさすら感じた、あの笑顔が忘れられない。
 
 才能があり、努力している一個人の”彼女”を、追い詰めている状況が許せなかった。
 一ファンとして無関心を装い、「頑張れよ!」
 と、声を掛けることしかできなかったが、
 それが最善だと信じ、乗り切れると待つよりなかった。

 そして乗り切ってくれた。
 年上の私が、誇りに思うくらい、”彼女”は乗り越えてくれた。


 いつだったかの指し初め式で、彼女と話したことがあった。
 困難な状況にある中、新年ということもあってか、
 意気揚々と「頑張ります!」と話し掛けてくれた。

 私はお節料理の箸を止め
 「でも、メンタルも大切だからね。」と一言だけ答えると、
 急に緊張感のある表情で 「そうですね。」 と返していた。

 そこから急に距離が縮まったように思う。
 単なる好奇心から応援しているのではなく、
 純粋に”彼女”を応援しているのだと、わかってくれたんじゃないかと今になって思う。

 
 そこからはほんの少し、相談にのるようになった。
 っつったって、ほんのほんの少しだけ。

 「周りが変わらないなら、自分が変わるしかないよ。」
 と何気なく話したら、根性出して検討室にお邪魔したと話していた。
 
 周りの棋士は一瞬ビックリしたらしいが、結局は受け入れられたらしい。
 職人基質の為せる技で、やはり将棋にルールは一つだと思った。
 受け入れてくれた棋士の方々には、感謝したい。

 
 ”彼女”が棋戦に出場してからは、躍進が始まった。
 さすがに実力者の壁には苦戦していたが、それでも一発入れることもあった。

 将棋世界での評価も高かった。
 「才能を感じる」と九段の先生が評してくれたのは、嬉しかった。
 ”彼女”も自信になったと思う。

 活躍してからは、彼女の環境も安定していった。
 仲間ができることは大きい。
 女流仲間とも交流が増え、切磋琢磨している話を聞けたときは嬉しかった。

 NHKでの聞き手を一年間も努め、知名度や人気は全国区となった。
 おじさん、ちょっと寂しかったけれど、それでもやっぱり嬉しい。
 羽ばたいてるなぁと微笑ましかった。

 
 今年、”彼女”はタイトル戦への出場が決まった。
 ついに、来たと思った。
 流石に興奮した。

 初めてのタイトル戦の棋譜は”彼女”らしかった。
 研究量が感じられ、作戦家の一面を感じた。

 緻密な駆け引きでリードを奪う所など、老獪さがあった。
 「強くなったなぁ~」と感心した。


 第二局は、里見さんの寄せが凄かった。
 王者に揉まれてるな。 やはりタイトル戦だな。 と強く感じた。

 ”彼女”の長所も短所も、存分に出た内容。
 全力でぶつかってる姿勢が挑戦者らしく、間違いなく棋士人生で最良の経験だ。
 
 第三局は、”彼女”一番の名局と言っても過言ではない。
 こんな将棋させたら、誰も勝てないと思うんじゃないかっていうくらい完璧だった。
 芸術性を感じる一局。

 第四局は、形勢が何度も入れ替わる、激闘の名局。
 全身全霊、ぶつけているんだなぁ。 と棋譜から伝わる。

 中継で”彼女”の姿を見ていると、涙が出てきた。
 宏美さんとか、島井さんとかも、やっぱり泣いてた。


 検討は熱を帯び、期待も高まる。
 決め手の飛車寄りが見えて、”彼女”もそれを指した。

 私の指し手が当たって、ちょっと心配になったが、どうやら正着だったらしい。
 そのまま勝ちきり、タイトル奪取。
 夢のような瞬間だった。


 帰りの電車ではTwitterは大盛り上がり。
 新聞記事には、「新女流王位」の文字が躍る。
 
 心が揺さぶられる。

 感無量。
 この一言に尽きる。

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